東京薬科大学との共同研究による軟カプセル剤の分析法に関する
研究成果が J Pharm Sci. 誌に掲載
- 東京薬科大学 創薬エコシステムにより開始した共同研究による成果を学術誌Journal of Pharmaceutical Sciences1）に掲載。
- ソフトカプセルの定量HPLCの再現性を評価するための新しい方法を提案。ソフトカプセルのクロマトグラムにおけるベースラインノイズを確率過程で近似できることを初めて示した。
- 提案した方法は迅速な試験を可能とし、試験の効率化による医薬品の安定供給、さらには環境負荷の低減によるSDGsへの貢献も期待できる。
- 提案の方法は他の剤形にも有効であると期待される。
1）Journal of Pharmaceutical Sciencesは、アメリカ薬剤師会（American Pharmacists Association）の支援のもと、Elsevierが発行している月刊の査読付き学術誌。
東洋カプセルは東京薬科大学の創薬技術関連コンソーシアムである「東京薬科大学創薬エコシステム」に参加しております。本活動を通じ、東京薬科大学 薬学部 分析化学研究室と軟カプセル剤の分析法に関する共同研究を行っております。
軟カプセル剤は、有効成分の経口吸収性やバイオアベイラビリティの向上を目的として、脂質や界面活性剤などの賦形剤を使用します。しかし、これらの賦形剤は有効成分の定量に影響を与えることが多く、分析法の設定には多くの検討を必要とします。FUMI理論は、クロマトグラムのベースラインを確率過程で近似することでピーク面積の相対標準偏差（RSD）を推定するケモメトリクスツールです。本研究では、FUMI理論に基づき軟カプセル剤中の有効成分のピーク面積のRSDを効率的に評価する方法を提案します。また、賦形剤が有効成分を阻害する軟カプセル剤においてピーク面積のRSDを評価する方法を新たな方法を確立しました。
| 著者 | Ai Sano ∙ Akira Kotani ∙ Hideki Hakamata ∙ Masato Takahashi |
| 表題 | Efficient evaluation of the precision of quantitative chromatographic analysis of soft capsules using a chemometric tool |
| 雑誌 | Journal of Pharmaceutical Sciences https://jpharmsci.org/article/S0022-3549(25)00172-8/fulltext |
【本件に関するお問い合わせ】
東洋カプセル株式会社 医薬開発部 佐野 愛
TEL：0544-21-9514 / E-mail：このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。